01.
木を伐るって
悪いこと?

木には「GOOD WOOD」と「BAD WOOD」があり、木のものだからといってすべてが「GOOD」ではありません。GOOD WOODとは、地球にとって"GOOD"な木材=「植林木」を指します。人の手で植え、育てた植林木は、自然環境を壊すことのないサステナブルな素材です。

「木を伐ること=自然を壊すこと」というイメージはありませんか?自然保護とは、手つかずの自然を守ることだと考えている方も多いかもしれません。実は、人の手が入らないと、森には光が入らず土も痩せていき、次第に荒廃していきます。管理されていない状態で放置すると森の育成が後退し、違法伐採も誘発します。つまり適正に人の手で管理し続けることが、本当の意味での自然環境を守ることにつながるのです。

02.
世界で起きている
森林破壊

全世界の森林面積は約39億haで、全陸地面積の約30%を占めています。(2015年時点)国連の報告によると、2015年以降毎年約1000万haもの森林が失われています。これは、1週間毎に東京都と同じ大きさの森が失われ続けることに相当します。

森林破壊の原因の1つとして違法伐採があげられています。違法伐採された木材の多くは、丸太や木製品(家具や紙など)として海外に輸出されています。

もしかすると、普段使用している木製品もBAD WOODでつくられたものかもしれません。「GOOD」と「BAD」の識別ができない状態だと、気づかないうちに環境破壊へつながる購買をしている可能性が出てきてしまいます。

これ以上森林破壊が続かないために、GOOD WOODの考えを広め、誰でも地球に"GOOD"な選択ができる世の中へ変わっていく必要があるのです。

03.
森林大国、
日本の現状

一方国内に目を向けてみると、日本は国土の約7割が森林で、先進国の中で第2位の森林率をもつ森林大国です。日本の森林は、人の手が入っていない「自然林」が約5割、人が植えて育てた「育成林(植林木)」が約4割で構成されています。

植林木の多くは、戦後の荒廃した森林の再生と保全のためにはじまり、50年以上の年月をかけて育ち、いま収穫期を迎えています。日本は資源のない国と言われますが、豊かな森林資源があるにも関わらず使われていない、いわば“もったいない“状態なのです。

04.
木材自給率
低下の背景

豊かな森林資源をもつ日本ですが、同時に世界有数の木材輸入国でもあります。日本の木材自給率は約4割。使用する木材の約6割を輸入に頼っています。

日本の森林は急な斜面で育っていることがほとんどで、作業や運搬にコストがかかります。木材輸入の自由化が始まると、海外の広大で平らな森林から効率よく伐られた木材が安価に手に入るようになりました。

その結果、コストが高い国産材は需要が低下し、輸入材が多く使われるようになりました。現在、日本で流通している木製品の多くは輸入材でつくられたものだといわれています。

05.
木がなくなる未来が
やってくる?

50〜70年前に植えた日本の木は、今まさに収穫期を迎えていますが、一方で若木が育っていません。つまり、木の赤ちゃんがいない状態ということ。輸入材に頼り、使い頃の木が放置され続けているため、日本の森では人間と同じように、少子高齢化が進んでしまったのです。

このまま使わない、植えない状態を続けると、暮らしの中で使える木がなくなります。林業で働く人も少なくなり、今以上に手入れができなくなると、森林が荒廃していくという悪循環が生まれます。そしていま当たり前に存在している木の家や木の家具が、私たちの暮らしから遠のいていくことも意味します。

使って、植えて、育てまた使って、植えて、育てる。「GOOD WOOD=植林木」のみが実現できる、このサステナブルなサイクルをまわし続けることで、木と暮らす未来がはじめて成り立ちます。

06.
伐採ではなく、
木の畑からの収穫

GOOD WOODは「木の畑」ともいえます。人の手で植え、間伐をしたり雑草を抜いたり、50年以上という長い年月をかけて、ようやく収穫期を迎えます。

通常の畑では数ヶ月〜1年のサイクルで行われる営みが、木の場合はロングスパンで、世代を越えてバトンが引き継がれていきます。植林木が伐られず、放置されるとどうなるでしょうか。森には太陽の光が地面に届かず、草がほとんど生えません。それによって、土が固くなり、根が浅く細い木が育ち、土砂崩れなど、災害リスクが発生します。木を伐ることは、悪いイメージがあるかもしれませんが、畑の野菜と同じ、人が育てたものを、自然の恵みとしていただくという、ごくシンプルな営みなのです。植林は、日本で昔から継承されてきた文化の1つであり、森と共に生きる知恵です。

07.
温暖化防止から、
地球環境の修復までも

森林は成長の過程で温室効果ガスであるCO2を吸収し、炭素を蓄えることができます。また、木材・木製品になっても炭素は固定化されているため、「炭素の貯蔵庫」といわれています。この効果は木製品が廃棄されて燃やされるまでずっと有効です。

森林は林齢が経過すると、CO2の吸収固定量が低下すると言われています。若木のほうがCO2をたくさん吸収してぐんぐん育つのです。植林木は、計画的に伐採するため、地球温暖化防止にプラスの効果が働きます。GOOD WOODを積極的に使い、木の畑のサイクルをまわし続けることで、CO2の吸収量を上げることは、カーボンニュートラルに貢献します。つまり長期的な視点でみたとき、地球環境の修復にもつながっているのです。

08.
GOOD WOODが
当たり前になる未来とは?

GOOD WOODは、地球上のあらゆる資源の中で、唯一人の手で作り出せる資源です。石油や石炭、鉱物とは違い、人が育てることで持続的に使い続けることができます。人の手で自然環境は壊されながらも、修復や再生、そして守ることができるのもまた、人の手によるもの。

GOOD WOODの需要が増えると、いま収穫期を迎えている日本の木材の出荷が増え、新しい木が再び植えられ、豊かな森が生まれます。豊かな森は、栄養に満ちた土壌を育み、川に溶け出し海へと運ばれます。それらは海の生き物の暮らしにもつながり、いのちの循環が続いていきます。

地球に"GOOD"な木を選ぼう。

GOOD WOODが当たり前に選ばれる世の中になるために。小さなACITONの積み重ねが、壮大な命のバトンリレーを動かし、すこやかな地球の未来を形作ります。

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